フリーランスは時給制の業務委託契約で仕事を受けない方が良い理由。

2021年4月8日

名ばかり業務委託で悩む

フリーランスで仕事していると、業務委託契約で報酬は時給という条件の仕事に出会うことがあります。
派遣やバイトの時間給制はありでも、業務委託で雇用のような働き方をさせるというのはどうなんでしょう。。
これからの世の中、フリーランス推奨の方向なのかもですが、偽装請負や名ばかり個人事業主などの問題は山積みに思います。
筆者もフリーランスで過去にこのような条件の仕事経験があり、いかに受けない方が良いのか反省も込めてまとめておきます。

なぜ業務委託契約で実態は雇用という状況がおきるのか

安い人件費でいつでも切り捨てられるフリーランスは企業にとって都合が良い存在です。
最低賃金や有給など労働基準法の適用もなく、社会保険も払わなくていいのでなおさらです。

双方に合意があれば、報酬を時間給にすることでバイトと変わらない使い方も可能。

時間給制の何が問題かというと、時間給にするとなると委託側がフリーランスの労働時間を管理しなければならなくなります。
労働時間の管理を行うと、作業場所は固定され、出退勤・休み希望・休憩等報告する必要が出てくるし、勤務中は委託側の指揮監督に従うことになるので、ほぼ雇用と変わらない働き方となってきます。
どうしてもその企業で働きたいとか実績にできるとか何かメリットがあれば別ですが、業務委託で雇用のように働かせることができるとなると委託側ばかり得をし、フリーランス側が損するだけなのです。

本来業務委託なら成果物単位で契約が基本ですが、①時給制の方が安上がりなのと、②ある程度拘束しないと使いにくいのか、③バイト雇いたいけど社会保険払うのはちょっと…という理由で、こういう場合は必ずといって時給制の方が好まれます。
時給から成果物単位に契約を切り替えてもらうのはなかなか難しいのが現実です。

そもそも業務委託契約とは

雇用のように上司と部下ではなく、委託側と対等な関係で結ぶ請負または委任契約。
好きな場所、時間に作業でき、
社員やバイトと違い、契約にない業務はしなくていいし、受けたくない業務は断る自由があります。

請負

請負契約は成果物を決められた期間内に納品する義務を負う契約形態です。成果物の完成が目的なので、受託側から解除できない点は注意が必要です。
案件単位の契約は、請負契約になることが多いです。

委任

委任契約は、成果物等の納品を求められることなく、その業務を行うこと自体が契約完遂の条件となっている契約です。
成果物の完成しなくても契約を更新しなければ解除は自由です。
時間給制の契約は、どちらかというと委任の方が近いと思います。

契約を交わす際の留意点

業務委託契約にする際には、以下の条件を満たすのか確認しておく必要があります。

  1. 仕事の依頼、業務従事の指示に対する諾否の自由があるか。
  2. 業務の遂行方法は受託側に任せられているか(委託側に指揮命令権はない)。
  3. 契約している仕事以外を依頼されない。
  4. 業務遂行に合理的に必要とみなされる時間以外に、時間数や時間帯の拘束をされない。
  5. 報酬の計算単価は委託する業務内容や成果物に対して設定されているか。(時間給や日給といった時間を元にしないこと)。

違法かどうか

たとえ契約書に業務委託と書いていても、実態が雇用と変わりないならグレーどころか違法の可能性が高いです。
なお、2ヶ月以上・週20時間以上のペースで働いているなら、雇用とみなされ会社の社会保険に入る必要があります。
そう思うと、レバ●ックの業務委託・週5フルタイム常駐案件など違法なのではと考えます。

終了の仕方

続けるメリットがないと感じたら、終了を考えますが、円満に終了したいものです。

契約書がある場合

基本は契約書の解除の項目に従います。
例えば、3ヶ月更新なら次の更新をしなければ良い話。
請負の場合は、仕事の完成前に受託側から終了することは難しいようです。
やむを得ない事情があれば話し合いですぐ終了できる余地もあるかもしれません。

契約書がない場合

基本的には話し合いになります。
契約条件が折り合わない、家庭の事情など続けられない事情を伝えると、あまり引き止められることもなく終了しやすいです。
時給制だと基本的に仕事の完成は重視されてない(作業途中で抜けられると困ると思うのでタイミングは選ぶべきかもですが)ので、次々と利用される前に早めに申し入れた方が良いです。

違約金を請求されたら

違約金は請求し得ないです。
時給制での案件の場合、成果物の完成は重視されていないはずだし、
案件単位契約が可能なら、フリーランス側の仕事完成が不可能と確定したわけではないし、
委任であれば更新のタイミングでいつでも解除できるのが原則です。
それでも違約金請求するなどと言われたら、
業務委託で雇用を偽装する悪質な会社だと労働基準監督署に相談する、とでも言いましょう。
後ろめたいことしてる会社はそんな働き方をさせていることを明るみに出したくないと思うので、
言われたら言い返す(倍返しw)くらいの強気で応じて良いと思います。

まとめ

①時給制の方が安上がりなのと、②ある程度拘束しないと使いにくいのか、③バイト雇いたいけど社会保険払うのはちょっと…④不要となればいつでも切り捨てられるという理由で、時給制の業務委託案件はよく見受けられます。
使用する側は雇用と業務委託のいいとこ取りができ大変都合がいいですが、フリーランスにとってのメリットはあんまりないので、避けたほうが無難です。
また、業務委託をよく理解していない企業などは、フリーランスを部下のように使えると勘違いしている場合もあります。

せっかくフリーランスになったのに、社畜みたいな働き方をするのはもったいないです。
時給制で受けるなら、きちんと雇用契約にした方が良いし、雇用で働けないのなら業務委託契約であろうと時間給で(一定の拘束を受けながら)働くのは無理があると思います。

参考サイト
時給制による業務委託契約は違法?業務委託の判断基準とは

雇用契約ではなく業務委託契約にする場合の注意点